【講師】信成国際税理士法人

代表社員・税理士
井藤正俊 氏
元東京国税局 国際税務専門官(移転価格担当)/一橋大修士(経営法)
国税専門官として東京国税局に入局。国税庁・東京国税局において、相互協議、調査、事前確認審査、訴訟、税制改正、移転価格調査等の企画・立案など、移転価格に関する事務に長年従事。2017年6月税理士登録後は、移転価格に特化した税務相談や移転価格文書の作成を行っている。
〔執筆〕『移転価格の実務 Q&A』(清文社・2020年)など多数。




【開催にあたって】

◆移転価格調査の現状

最近の税務調査の特徴の1つとして、移転価格の調査が、通常の法人税調査の中で行われるようになってきたことが挙げられます。しかも、それは国税局による大規模な調査に限られません。短期間で行われる税務署の法人税調査の中でも、移転価格が調査対象となるケースが見られるようになっています。

6年ほど前まで、移転価格調査といえば、主として国税局所管の大企業を対象として行われるもの、というイメージが強かったのではないでしょうか。実際、国税局には、移転価格調査を専担する部署が設けられており、専門的な調査はそこで行われていました。

ところが、4年ほど前に、その専担部署の一部が再編され、そこに所属していた職員が、さまざまな調査部署に配属されることとなりました。その結果、企業側としては、従来どおりの法人税調査が行われているものと受け止めていたところ、調査の終盤になって、実は移転価格が重要な検討対象とされていたことを知る、という事態が実際の調査で散見されるようになっています。

つまり、移転価格は、もはや「一部の大企業だけの特殊な問題」ではありません。海外子会社や国外関連者との取引がある企業にとって、通常の税務調査の中で当然に問われ得る、きわめて実務的なテーマになっているのです。

◆特殊で分かりづらいといわれる移転価格税制ですが……

もっとも、移転価格税制については、かねてより、「取っつきにくい」「勉強しようにも範囲が広く、どこから手を付ければよいのか分からない」「実務に即した適当な教材が少ない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

実際、移転価格税制は、法人税法の知識だけでなく、国外関連取引の内容、企業グループ内の機能・リスク、比較対象取引、利益率、移転価格算定方法など、複数の要素を組み合わせて理解する必要があります。そのため、断片的に条文や通達を読んでも、全体像がつかみにくい分野であることは確かです。

その結果、いざ税務調査の場面になると、調査官から指摘を受けても、その指摘がどの程度妥当なのか判断できない、何を確認すればよいのか分からない、反論しようにも論点の立て方が分からない、といった状況に陥ることがあります。

「何となくおかしい気はするが、どこをどう説明すればよいのか分からない」

移転価格調査の現場では、そのようなフラストレーションを抱える方も少なくありません。

◆本セミナーがめざすゴール

そこで、本セミナーでは、まず移転価格税制の基本的な考え方をしっかりと固めることから始めます。

移転価格税制は、一見すると複雑に見えます。しかし、最初に押さえるべき骨格、すなわち「どのような取引が問題となるのか」「何を比較するのか」「どのように適正な利益水準を考えるのか」「調査官はどこに着目するのか」といったフレームワークを理解すれば、見え方は大きく変わります。

本セミナーでは、かつて当局で移転価格を担当していた講師の経験を踏まえ、調査官が実際にどのような視点で取引を見ているのか、どのような点を問題視しやすいのか、納税者側としてどこを整理しておくべきなのかを、できるだけ実務に即して説明します。

単に制度を解説するだけではなく、「税務調査で何が起きるのか」「どのような資料が重要になるのか」「調査官の指摘をどのように受け止め、検討すべきか」という実践的な視点を重視します。

そのうえで、基本事項の理解を土台として、応用的な論点を考えるためのベースを形成していきます。また、要所要所で最新の税制改正や最近の実務動向にも触れ、受講後にご自身でさらに学びを深めていけるような道筋も示します。

講義時間は4時間です。決して長い時間ではありません。しかし、移転価格税制について「何となく難しそうだ」と感じていた方にとっては、受講後には、これまでばらばらに見えていた知識が1つの流れとしてつながり、移転価格の全体像を驚くほど明確に把握できるはずです。

◆想定される受講者

本セミナーは、初めて移転価格税制に触れる方、これから国際税務の業務に携わる新任担当者、すでに基本的な知識はあるものの、実務対応力をさらに高めたい方に最適な内容です。

また、海外子会社との取引がある企業の経理・税務担当者、税務調査対応に不安を感じている方、移転価格について体系的に学び直したい方にも、有益な内容となっています。

移転価格は、難しい分野です。しかし、正しい順序で学べば、決して手の届かない分野ではありません。むしろ、基本的な考え方を身に付けることで、税務調査への対応力は大きく変わります。

この機会に、ぜひ一緒に移転価格税制の全体像をつかみ、実務で使える知識として身に付けていただければと思います。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

日時 2026年 9月 11日(金) 13:00~17:00  
受講料 1名につき 
会員 38,500円(本体 35,000円)  一般 41,800円(本体 38,000円)
講演者 信成国際税理士法人 代表社員・税理士 井藤正俊 氏
対象 税務部門、経理部門、財務部門、その他関連部門のご担当者様
内容 1.移転価格とは
(1)移転価格の問題とは   
(2)独立企業間価格の考え方
(3)移転価格の検証フレームワーク
(4)移転価格課税の最近の動向

2.移転価格税制の基礎
(1)移転価格税制の適用対象者
(2)独立企業間価格算定方法
(3)独立価格比準法
(4)再販売価格基準法
(5)原価基準法
(6)利益分割法
(7)取引単位営業利益法
(8)ベリー比
(9)DCF法

3.移転価格税制の用語解説
(1)移転価格分析のフレームワーク
(2)移転価格分析の2つの段階
(3)利益と機能リスクの関係
(4)利益とその他の要因の関係
(5)リスク分析
(6)利益水準指標
(7)移転価格算定方法
(8)無形資産

4.移転価格税制の実務
(1)移転価格ガイドライン
(2)別表17 (4)
(3)切出し損益計算書の作り方
(4)機能・リスク分析
(5)比較対象取引の選定方法
(6)移転価格調査
(7)相互協議
(8)事前確認(APA)

5.移転価格文書化の概要
(1)BEPSプロジェクト
(2)国別報告書
(3)マスターファイル
(4)ローカルファイル

6.近年の税制改正等の内容


※申込状況により、開催中止となる場合がございます。
※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。
※録音、録画・撮影・お申込者以外のご視聴はご遠慮ください。



【本セミナーはZoomを利用して開催いたします】

視聴用アカウント・セミナー資料は、原則として開催1営業日前までにメールでお送りいたします。
※最新事例を用いて作成する等の理由により、資料送付が直前になる場合がございます。

動作確認ページ

ネットワーク環境により(社内のセキュリティ制限等)ご視聴いただけない場合がございます。事前に上記「動作確認ページ」のリンクより動作確認をお願いいたします。

261521
参加費
受付状況 申込受付中
主催
共催

お問合わせ

一般社団法人企業研究会セミナー事業グループ(TEL 03-5834-3922)
東京都 台東区東上野1丁目13ー7 ハナブサビル