【講師】トラスフィア株式会社 代表取締役/トラスフィア法律事務所 代表弁護士

公認不正検査士
早川真崇 氏
1999年3月東京大学法学部卒業。2000年検事任官(東京地方検察庁)。千葉地方検察庁(特別刑事部)、ワシントン大学ロースクール客員研究員、東京地方検察庁(特別捜査部)、法務省刑事局付(総務課)、徳島地方検察庁(三席検事)等を経て、2014年10月弁護士登録(第一東京弁護士会)。2015年5月渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー、2016年1月同事務所シニアパートナーとして危機管理プラクティスグループを統括。2022年4月日本郵政株式会社常務執行役(グループCCO・コンプライアンス責任者)・日本郵便株式会社常務執行役員、2023年6月日本郵政株式会社専務執行役(グループCCO)・日本郵便株式会社専務執行役員(2025年3月退任)。2025年11月、トラスフィア株式会社を設立し、2026年5月、トラスフィア法律事務所を開設、代表弁護士に就任。
企業の2線機能を強くすることをライフワークとして、企業法務としての個別事案の助言のほか、不正調査、企業不祥事対応を含む危機管理支援、コーポレートガバナンス体制・コンプライアンス・リスクマネジメント体制、災害対策を含むクライシスマネジメント体制の強化支援、社内調査の高度化支援、2線業務の効率化・標準化支援等を行う。

 

 

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【開催にあたって】

法務では、契約書レビューを高度化するツールで審査は速くなったものの、それが本質的なリーガルリスクマネジメント――事業リスクの把握と低減――にはつながっていない。コンプライアンス・リスク管理では、施策は積み上がるのに不祥事は止まらず、件数や意識調査スコアでは本当に重要なリスクに効いているかが見えない。いずれの現場でも、リスクの拾い上げは少数の担当者の経験と勘に集中し、属人化しています。

どの不祥事も、起きる前に必ず兆候が出ています。情報漏えい・品質不正・ハラスメント/人権侵害のいずれも、事案化の前から現場の言動や記録にサインが現れ、後に公表される調査報告書の中に繰り返し記録されています。もっとも、その兆候を拾うこと自体は、いまや道具で半ば自動化できます。予兆は原因ではなく証拠にすぎず、意味があるのは、拾った予兆をリスクの構造の中に位置づけることです。

本セミナーでは、調査報告書2,000件以上の全文分析に基づき、
リスクを
①構造としてとらえ(外的要因 × 内部条件〔組織風土+内部脆弱性〕× 顕在化)、
②予兆を観測層で捉え、
③部署・拠点・類型・時系列別に可視化する実務を、仮想事例を交えて解説します。

生成AIは観測と整理を支える手段の一つで、構造の見立て・事実認定・評価・経営判断は人が担います。あわせて、AI活用のガバナンスとハルシネーション対策、業務オペレーションを自動化する際の要点も整理します。

単なるツール紹介ではなく、明日から実務で使える検知の着眼と判断の枠組み、経営層・取締役会に届く可視化のかたち、そして受講後すぐに使えるツール・フォーマットを持ち帰っていただくセミナーです。

日時 2026年 8月 28日(金) 13:00~16:00  
受講料 1名につき
会員 38,500円(本体 35,000円)  一般 41,800円(本体 38,000円)
講演者 トラスフィア株式会社 代表取締役/トラスフィア法律事務所 代表弁護士・公認不正検査士 早川真崇 氏
対象 法務部門、コンプライアンス部門、リスク管理部門、内部監査部門、人事部門、経営企画部門、総務部門、内部通報/相談窓口担当部門のご担当者/管理職の方。特に、情報漏えい・ハラスメント・品質不正のリスクを構造としてとらえ、予兆検知・可視化に生成AIを活用したい方/現場の記録・データをリスク管理に活かしたい方/法務・コンプライアンス・リスク管理業務の自動化・効率化・高度化を図りたい方に適した内容です。
内容 1.生成AIで法務・コンプライアンス・リスク管理業務をどう高度化するか ― 全体像
・なぜ「AIでテキスト検知」だけでは不十分か:予兆は証拠にすぎず、リスクを構造としてとらえ、経営判断に使える形にして初めてリスクマネジメントになる
・リスクを三段階で扱う:生成AIは以下②の観測を支える手段の一つ
 ①構造化(どんなリスク要因が潜むかを分解する)
 ②予兆検知(その兆候を観測する)
 ③可視化(リスクの所在・濃淡・推移を見える形にする)。
・人と生成AIの役割分担:検知・整理はAIが支援し、構造の見立て・事実認定・法的評価・懲戒判断・経営判断は人が行う
・法務の契約書審査・法務DDも、事業リスクマネジメントへ:把握した契約リスクを定量評価し、法務DDを事業リスクマネジメントDDへアップデートする


2.リスクの構造化 ― 外的要因 × 内部条件〔組織風土+内部脆弱性〕× 顕在化
・共通枠組み:リスクを外的要因・内部条件(組織風土+内部脆弱性)・顕在化に分解し、予兆は構造の外側に置く観測サインとして扱う
・組織風土の位置は領域で異なる:企業不正・情報漏えいでは「背景(媒介)」、ハラスメント・人権侵害では「直接原因(引き金)」となる
・実証基盤と三領域への適用:企業不正全般1,100件以上を含む調査報告書2,000件以上を分析。情報漏えい700件以上(リスク因子41・13類型)、ハラスメント・人権侵害500件以上(リスク因子8)、品質不正100件以上(リスク因子43)。リスク要因は制度・文化/風土・心理・情報の四層に分布する


3.予兆検知(観測層)― 予兆は「証拠」であって「原因」ではない
・顕在化要因と予兆の切り分け:顕在化は式の中の量、予兆はそれを測る観測。混同すると「原因の式に証拠を足す」誤りに陥る
・重要リスク指標(KRI)・重要リスク事象(KRE)と三層の観測:重要リスク指標は程度と推移を平常から測る指標、重要リスク事象は一段の悪化を示す事象。観測は量的シグナル・言動の記録・評価の記録の三層にわたり、観測手段はリスク要因ごとに異なる(生成AIはその一手段にすぎない)
・検知すべき「現場の言葉」を三類型ごとに体系化:婉曲な表現や沈黙・不在のサインも対象とする(具体的な検知対象は当日詳説)
・インタビュー・ヒアリング音声のテキスト化:観測データ化にあたっての精度確認・話者分離、機密/個人情報/通報者情報の取扱い、ツール選定上の留意点


4.仮想事例で学ぶ ― 観測から可視化、そして経営判断へ
・記録・データから予兆を抽出し、構造に位置づける:外的 × 内部 × 顕在化の構造のどこが動いているかとして整理する
・リスク可視化:部署・拠点・類型・時系列別に、リスクの所在・濃淡・推移を見える形にする(ヒートマップ、状態判定)
・調査ヒアリングのBefore/Afterと担当者のスキル向上:背景・原因・潜在リスクを拾う聞き方へ。質問設計の補助・聞き漏れチェック・記録の標準化でばらつきを是正する
・〔発展形〕想定損失額・企業価値への影響額で示す:潜在リスクスコアから、深掘り調査・内部監査・取締役会/委員会への報告につなげる


5.生成AI活用のガバナンスと社内実装 ― 「過度依存の罠」を避ける
・役割分担と「AIに任せれば見つかる」という過信の罠:誤検知・過検知、教師データの偏り、ブラックボックス化、アラート疲労に注意。最終判断と責任は人・利用者組織が負う
・AI活用のガバナンス:入力してよい情報・いけない情報(機密・個人情報・通報者情報)の切り分け、生成結果の検証、人による最終判断、社内ルール化
・ハルシネーション対策:AIの出力を鵜呑みにせず、根拠・出典の確認、原資料との照合、人によるレビューを業務手順に組み込む
・オペレーション自動化のプロセス:収集→前処理→観測→スコア化→可視化→レビュー→報告。どこまで自動化し、どこに人の確認を挟むかを設計する
・プロトタイプ・小規模試行から本格運用へ/持ち帰れる成果物:構造化フレーム、重要リスク指標・事象(KRI・KRE)の考え方、可視化・状態判定の様式、ヒアリング改善例、AI活用プロンプト例、経営報告フォーマットとAI利用ルールの留意点


※申込状況により、開催中止となる場合がございます。
※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。
※録音、録画・撮影はご遠慮ください。


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会場
『企業研究会セミナールーム』
〒110-0015 東京都 台東区東上野1丁目13ー7 ハナブサビル

261527
参加費
受付状況 申込受付中
主催
共催

お問合わせ

一般社団法人企業研究会セミナー事業グループ(TEL 03-5834-3922)
tamiaki@bri.or.jp
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